傾斜宮とは?調べ方や相性、それぞれの特徴を詳しく解説

九星気学ナレッジ

「本命星や月命星はわかったけど、傾斜宮(けいしゃきゅう)って何?」

そんな疑問を抱いたことはありませんか?九星気学を学び進める中で、「傾斜」という要素は、自分の内面や無意識の傾向を読み解く上で欠かせない要素です。表面的な性格とは異なり、深層心理や思考パターンに関わるため、自分自身に納得できない場面に直面したとき、傾斜宮がその答えを示してくれることがあります。

この記事では、傾斜宮とは何か、どのように調べるのか、良い相性と悪い相性、それぞれの傾斜宮の特徴を初心者にもわかりやすく解説します。運勢だけでなく、日常の人間関係や行動選択にも活かせる深い自己理解への第一歩にお役立てください。

傾斜宮(傾斜)とは

九星気学では、生まれ年から導き出される「本命星」によって表面的な性格や運勢を読み解きます。しかし、それだけでは自分のすべてを知ることはできません。

傾斜宮(傾斜とも言います)は、本命星と月命星の位置関係から導き出される“第三の星”ともいえる存在です。本命星が「表の自分」なら、傾斜宮は「裏の自分」や「魂の傾向」を表します。

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次で傾斜宮で何がわかるのか詳しくご紹介します。

傾斜宮でわかること

傾斜宮を知ることで、表には現れにくいあなたの「本質」や「潜在的な才能」、そして無意識の行動パターンまで見えてきます。具体的に傾斜宮から分かるのは、以下のような内容です。

  • 内面の性格や本音(表の顔と裏の顔のギャップ)
  • 秘めた才能・可能性
  • 適職や向いている分野
  • 人との関わり方や結婚運の傾向
  • お金に対する価値観や財運

「本命星の性格診断がいまいちしっくりこない」と感じた方でも、傾斜宮を知ることで「これこそが本当の自分だった」と納得できることも多々あります。特に、人間関係の相性判断や、人生の選択に悩んだときの指針として傾斜宮は非常に有効です

自分自身をより立体的に理解したい方は、傾斜宮を理解することで、自身の本当の姿を受け入れ、より自然体で人生を生きるためのヒントになるでしょう。

傾斜宮(傾斜)の種類

傾斜宮は、全部で8種類あり、それぞれが九星と対応しており、特有の性格傾向や価値観を表しています。以下が各傾斜宮の名称と対応する九星です。

傾斜宮 読み方 対応する九星
坎宮傾斜 かんきゅうけいしゃ 一白水星
坤宮傾斜 こんきゅうけいしゃ 二黒土星
震宮傾斜 しんきゅうけいしゃ 三碧木星
巽宮傾斜 そんきゅうけいしゃ 四緑木星
離宮傾斜 りきゅうけいしゃ 九紫火星
乾宮傾斜 けんきゅうけいしゃ 六白金星
兌宮傾斜 だきゅうけいしゃ 七赤金星
艮宮傾斜 ごんきゅうけいしゃ 八白土星

ここまで傾斜宮について重要なポイントと種類についてお伝えしました。それでは、どのように傾斜宮を調べるのかを次に詳しくご紹介します。

傾斜宮の調べ方(求め方)

傾斜宮の調べ方は、生まれた年の月盤に、本命星が位置する宮(場所)を確認すればわかります。つまり、年盤(本命星)と月盤(月命星)を重ねて、その配置関係から傾斜宮を導き出すのです。

  1. まず、本命星と月命星を確認(生年月日から計算)
  2. その年の月盤を確認
  3. 月盤上で本命星が入っている「宮」(定位盤の位置)を探す
  4. その宮に対応する九星が、あなたの傾斜宮となる

傾斜宮は「内面の性格や潜在意識を象徴する星」であり、基本的に一生変わることはありません

例えば、本命星が「三碧木星」で、月命星が「一白水星」の人の場合、生まれた年の月盤上で三碧木星が入っている宮を見つけます。仮にその宮が「震宮」なら、その人の傾斜宮は「三碧木星(震宮傾斜)」となります。

傾斜宮の調べ方(求め方):本命星と月命星が同じ場合

通常は、上記でお伝えした通り、本命星と月命星の位置関係によって傾斜宮(けいしゃきゅう)を導き出しますが、本命星と月命星が「同じ星」の場合には特別な扱いが必要になります。これを「中宮傾斜(ちゅうぐうけいしゃ)」と呼びます。

中宮傾斜とは、月盤上の“中心”である「中宮」に本命星・月命星が位置するため、通常の8つの傾斜宮(坎宮〜離宮)に当てはまらなくなるケースです。

そのため、中宮傾斜ではあらかじめ決められた星の組み合わせに基づき、対応する傾斜宮が設定されています。以下に、中宮傾斜に該当する各組み合わせと、その傾斜宮を一覧で示します。

本命星 月命星 傾斜宮
一白水星 一白水星 離宮傾斜(九紫火星)
二黒土星 二黒土星 乾宮傾斜(六白金星)
三碧木星 三碧木星 巽宮傾斜(四緑木星)
四緑木星 四緑木星 震宮傾斜(三碧木星)
五黄土星 五黄土星 男性:兌宮傾斜(七赤金星)女性:乾宮傾斜(六白金星)
六白金星 六白金星 坤宮傾斜(二黒土星)
七赤金星 七赤金星 艮宮傾斜(八白土星)
八白土星 八白土星 兌宮傾斜(七赤金星)
九紫火星 九紫火星 坎宮傾斜(一白水星)

特に五黄土星のみ性別によって傾斜宮が分かれるという点に注意が必要です。

次に、傾斜宮別の相性についてもまとめます。

傾斜宮別の良い相性と悪い相性の組み合わせ

ここでは、各傾斜宮における良い相性・悪い相性をわかりやすく解説します。恋愛・結婚・ビジネスパートナーなど、対人関係に活かせます。

傾斜宮 良い相性 悪い相性
乾宮傾斜(六白金星) 兌宮・艮宮・坤宮・坎宮 離宮・震宮・巽宮
兌宮傾斜(七赤金星) 乾宮・艮宮・坤宮・坎宮 離宮・震宮・巽宮
離宮傾斜(九紫火星) 震宮・巽宮・坤宮・艮宮 坎宮・乾宮・兌宮
震宮傾斜(三碧木星) 巽宮・坎宮・離宮 乾宮・兌宮・艮宮・坤宮
巽宮傾斜(四緑木星) 巽宮・坎宮・離宮 乾宮・兌宮・艮宮・坤宮
坎宮傾斜(一白水星) 震宮・巽宮・乾宮・兌宮 離宮・艮宮・坤宮
艮宮傾斜(八白土星) 坤宮・乾宮・兌宮・離宮 震宮・巽宮・坎宮
坤宮傾斜(二黒土星) 坤宮・乾宮・兌宮・離宮 震宮・巽宮・坎宮

この相性早見を参考にすると、自分の傾斜宮を中心に「どう接すれば良好な関係が築けるか」が見えてきます。関係を深めたい相手がいる方は、ぜひ一度照らし合わせてみてください。

全ての傾斜宮の性格と特徴

それぞれの傾斜宮には、対応する九星の象意(性格や価値観)が反映されています。以下に、8つの傾斜宮それぞれの性格と特徴をわかりやすくまとめました。

坎宮傾斜(かんきゅうけいしゃ)|一白水星の象意

坎宮傾斜の人は、まるで流れる水のように柔軟で、どんな環境にも自然に馴染める高い順応性を持っています。相手の気持ちを敏感に感じ取り、それに応じて振る舞えるため、相談相手や聞き役として重宝される存在です。

一方で、気遣いのしすぎから気疲れしやすく、心を開くまでには時間がかかります。

思慮深い分、執着心や嫉妬心を内に溜め込みやすく、自分自身のメンテナンスが重要になるタイプです。

坤宮傾斜(こんきゅうけいしゃ)|二黒土星の象意

坤宮傾斜は、穏やかで真面目、そして相手を包み込むような優しさを持った人です。どんな状況にも地道に取り組む努力家で、安定を重視するタイプ。控えめながらも信頼される“縁の下の力持ち”として周囲に貢献します。

欲をかきすぎたり、自分に合わない役割を背負うと失敗につながりやすいので注意が必要です。

人に合わせすぎることでストレスを抱える傾向があるため、適度な距離感と自己主張がバランスのカギです。

震宮傾斜(しんきゅうけいしゃ)|三碧木星の象意

震宮傾斜の人は、エネルギッシュで行動力にあふれ、好奇心旺盛な冒険者タイプ。新しいことに飛び込む勇気があり、思い立ったらすぐ行動に移す実践派です。

社交的で人当たりも良く、多くの人に好感を持たれますが、集中力が持続しにくく、物事が中途半端になる傾向もあります。

勢いで突っ走って失敗しないためには、冷静さと計画性を身につけることが成功の鍵となります。

巽宮傾斜(そんきゅうけいしゃ)|四緑木星の象意

巽宮傾斜は、社交性が高く、穏やかで協調性に富んだ“調整役”のような存在です。相手を尊重しながら、円滑な人間関係を築くことに長けています。

気配り上手な一方で、自己主張が控えめすぎるため、時に優柔不断に見られたり、八方美人と誤解されることも。

相手のために我慢しすぎず、自分の意見も適切に伝えることで、より良い信頼関係を築けます。

乾宮傾斜(けんきゅうけいしゃ)|六白金星の象意

乾宮傾斜の人は、強い責任感と信念を持ち、物事をやり遂げる粘り強さに優れたリーダー気質の持ち主です。

目標を定めて地道に努力する姿勢は、周囲に安心感を与えますが、その一方で他者に対しても厳しくなりがち。

完璧主義的な一面から、柔軟性に欠けるところがあり、他人との衝突や誤解を生むことも。意見に耳を傾ける余裕を持つことで、信頼と協調が生まれます。

兌宮傾斜(だきゅうけいしゃ)|七赤金星の象意

兌宮傾斜の人は、天性の愛嬌とコミュニケーション力で場を明るくするムードメーカー。人間関係を軽やかにこなせる社交性があり、楽観的で前向きな考え方が魅力です。

ただし、その気楽さが裏目に出ると、物事を深く考えず、努力を避けがちで、内面には強いプライドがあり、時に頑固さや感情の起伏が現れることも。

自分の軸を整えることで、より人望を集める存在となれるでしょう。

艮宮傾斜(ごんきゅうけいしゃ)|八白土星の象意

艮宮傾斜は、一貫した努力と強い意志で目標を実現する“実直派”。自分の信じる道を着実に歩むタイプで、几帳面かつ倹約家という特徴もあります。

一方で、人の意見に耳を傾けるのが苦手で、頑固に見られやすく、他人との距離ができやすい傾向も。

自己中心的と思われがちな分、社交性と柔軟性を養うことが人間関係を円滑にするポイントです。

離宮傾斜(りきゅうけいしゃ)|九紫火星の象意

離宮傾斜の人は、ひらめきと直感力に優れ、美意識が高く、自分の価値観を大切にする理想主義者です。強い関心を持ったことには全力で取り組み、並外れた集中力を発揮します。

ただし、感受性が豊かすぎるゆえに、他人の感情に流されたり、細かな違和感に反応しやすい面も。

集団に属するよりも、自分の裁量で動ける環境が向いており、エネルギーの使い方を見極めることが成功の鍵となります。

まとめ

傾斜宮は、九星気学の中でも「自分の本質」や「内面の性格」に深く関わる重要な要素です。8つの傾斜宮にはそれぞれ異なる個性があり、自分の傾斜宮を知ることで、「なぜ自分はこう感じるのか」「どう行動しやすいのか」といった、自分でも気づかなかった一面が見えてきます。

また、自分だけでなく、家族やパートナー、職場の人の傾斜宮を知れば、相手との相性や接し方のヒントにもつながります。自分を知り、他者を理解する一歩として、傾斜宮はとても重要です。傾斜宮を通じて、自分と向き合う時間を楽しんでみてください。

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